「70代の半数」は半月板損傷を起こしているが=痛みではない

「70代の半数」が半月板が損傷しているが痛みを感じない人も多い

半月板損傷は白髪やシミなどの老化現象、自然現象の一つです。ですから病院の検査で半月板損傷と診断されたとしても即手術と思う必要はありません。しかも手術したからといって痛みが完治するとも言い切れません。ですから先ずは今現在起こっている関節軟骨、半月板のダメージを取り除く、その上で本当に痛みが取れない場合の最後の手段として手術はとっておくべきです。

関節鏡視下手術
直径は4mmで、先端に小さなレンズが付いており、これで関節内を観察する。関節鏡は大きなモニタにつながっており、これを見ながら手術を行う。主に内側膝蓋滑膜ひだ障害離断性骨軟骨炎の手術などに使われている手法である。

「虫歯になった時に削って治すのは常識」だが「歯磨きの方法を変えること」も同じぐらいに重要

軽度の虫歯であれば現代の歯医者は削らず薬を添付します。自然治癒の力があることを知っているからです。半月板損傷も同様でして今現在半月板が過度に損傷していたとしても先ずは歩き方を変える、正しい方向にする、正しい姿勢、膝に負担がかからない身体にするための歯磨き(メンテナンス)をスタートすることが先決です。膝の歯磨き(メンテナンス)が始まれば勝手に自然治癒が始まり問題が解決してしまう可能性が十二分にあるのです。

「問題が起きた時に対処療法で解決するという考え方」の限界

虫歯になったら歯医者に行こうでは、虫歯は半永久的に発生し最後は歯が無くなってしまいます、これは健康管理の常識です。虫歯になったら歯磨きを徹底しようでなくては根治は不可能です。膝痛もこれと全く同じでしてなぜ膝痛になってしまったのかをしっかりと勉強しないと半永久的に膝痛に悩まされます。

  半月板損傷手術の問題点
半月板損傷=痛みではないから手術して痛みが無くなる可能性は100%ではない
半月板損傷=痛みではないから放置すれば痛みがなくなる可能性はある
半月板損傷になってしまった原因を解消しなければ違っ形での再発の可能性がある

まとめ

半月板が損傷しているから手術をして破片を除去しましょうというのは整形外科の先生の判断ですが、70代以降の高齢者の半数は半月板が損傷しているという事実からこの判断は本当に正しいのか疑問が残ります。どちらにしてもこうかの状態で半月板損傷の仕組みをしっかりと理解しないと手術をしても症状は進行しますし、しなくても進行します。ですから重要なことは手術をするかしないかではなくなぜ自分が半月板損傷になってしまったかをしっかりと理解することです。当院では半月板損傷の大前提である変形性膝関節症は筋肉の異常からスタートすると考えます。筋肉が異常な状態(過度な緊張や、硬直、痩せ細り、癒着)であることによって筋バランスが崩れ膝関節が変形し関節内の軟骨や半月板が損傷すると考えます。この筋肉の異常を改善しない限り何度も再発するというのが当院の見方です。ですから施術ではこの筋肉の異常を正常な状態に切り替えていきます。膝関節周辺、周辺以外の筋肉が正常になることで筋バランスが整い膝関節の形状も正常に、結果軟骨、半月板の損傷が解消でき痛みも無くなります。

最後に

「70代の半数は半月板損傷を起こしているが=痛みではない」というテーマで今回は製作しました。このケースは椎間板ヘルニアでも全く同じケースがよくあります。最近では椎間板ヘルニア手術が減ったのはこの現実があるからです。日本を除く先進国では変形性膝関節症は運動療法で治します。筋肉を正しく鍛え動かすことで治療していくわけです。膝に対し外からあれこれ刺激を加え、メスを入れ改善を図るというのは時代遅れになっています。この現実を受け止めて今後の治療の参考にして頂ければと思います。

半月板損傷について


形態の差により、正常型と円板型 discoid meniscus に分けられ、それぞれ病態が異なる。
正常型は成人若年男性に多く発生し、スポーツ交通事故労働災害などの外傷が原因となる。発生部位は外側半月に多いのが特徴とされてきたが、近年はスポーツ損傷の増加で内側半月の方が頻度が高くなった。中でも後節部の断裂が多く見られる。自覚症状としては疼痛、腫脹、歩行障害、膝折れ現象 giving way などが見られ、他覚的には可動制限、筋萎縮、嵌頓、水腫圧痛などが現れる。
円板型は幼時から見られることがある。正常型のものに比べて若い世代に発症し、女性にやや多い。先天性形態異常とされ、徐々に変性を起こし、弾発膝(ばね膝)、嵌頓などが認められるようになる。外側半月罹患が圧倒的に多い。
治療に際しては、外傷性の急性期のもので関節包剥離である場合には保存的に治癒するが、実質内のものは手術的に縫合、切除を行う。近年は関節鏡視下手術が施される。
半月にはこの他、半月嚢腫 meniscal cyst、骨化症 lunula などの障害もある。

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