膝の構造は大変繊細にできている、ゆえに「壊れると長引く」可能性が

大腿骨と腓骨、脛骨を「つなぎ合わせている関節」が膝

建物で考えますと膝は大黒柱と大黒柱をつなぎ合わせている関節ということになります。大黒柱を縦に繋ぎ合わせているのが膝関節というものであり大変緻密に構成されています。全体重が乗っている状態でなおかつ縦に柱を繋ぎ合わせているわけですから非常に壊れやすくもあります。

膝関節の動きとは

大腿骨脛骨の長軸は外側で170°~175°となっている(生理的外反)。 大腿骨の内・外側顆の関節面は大きさが異なり、形態的には外側顆の方が大きいが、関節面は内側顆の方が広い。大腿骨の関節面は、前後方向の距離にして脛骨の関節面の2倍以上の長さがある。そのため、膝関節の動きとしては屈伸運動と回旋運動を行なう螺旋関節となっている。 屈伸運動は大腿骨の脛骨上の転がり運動と滑り運動による複合運動である。完全伸展位から屈曲初期には転がり運動のみであるが、徐々に滑り運動も加わり、最終的には滑り運動のみとなる。

構造的に壊れやすくなっているわけだから「湿布」や「サポーター」で改善するわけがない

建物で例えれば膝は大変壊れやすい構造になっているわけですから痛みが生じたり炎症を起こした際に湿布やサポーターもしくは水を抜くなどの方法で完治するわけがないのです。構造の根幹の欠点、弱点を見直し改善するほかありません。膝を治すということは考え方を変える以外に方法がありません。

「腰痛」、「足首の痛み」までも併発しているようならば要注意

膝痛だけでなく腰痛や足首の痛みを併発しているようでしたら注意が必要です。脚に相当の歪みが生じているはずです。歪みの根幹から改善しなくてはいたちごっこ、モグラ叩きのような状態になってしまいます。腰は今日は良好だが膝は痛い、膝は良好だが、足首は痛いという状態です。全ての考え方を改め根本から変えていくほかありません。

  膝痛が放置しても改善しない理由
膝関節を支える筋肉が強化されなくては解決しないから
膝関節を支える筋肉を強化するには身体のゆがみを改善する必要がある
身体のゆがみを改善するためには筋肉の異常硬直を取り除く必要がある

まとめ

変形性膝関節症は長引く方はかなり長引きます。本来膝は緻密で繊細ではありますが決して軟弱ではありません。そう簡単には潰れないし壊れないのです。ところが変形性膝関節症を全く理解していないともっともやってはいけない治療方法に終始してしまいひたすら壊れていくのを待つという悲惨な状況も可能性としてはありえるのです。多くの方が最初に感じる痛みは骨の異常ではなく関節軟骨が磨耗することによる痛みです。この痛みは関節軟骨が磨耗することで発生した磨耗粉が炎症を引き起こしています。膝関節は壊れる前に関節軟骨が先ずは削れ非常警報を痛みとしてだすように設計されているのです。この警報を無視したり鎮痛剤でやり過ごしますと事態は深刻になっていきます。変形性膝関節症と病院で診断されたならばどうしたら自分で治せるかを真剣に考えるべきです、間違っても痛みを鎮痛剤で抑え込みやり過ごすことをやってはいけません。初期から中期、末期へとそのまま症状が進行する可能性があります。

最後に

今回のテーマ膝は繊細にできているから一度痛めると長期化する可能性があるにちて、決して私は膝関節は壊れやすいということをお伝えしたいのではありません。むしろ膝関節は壊れにくいのです、太古の昔人間が狩や農業で食べていた時代もしも膝を痛めてしまったらそれらが全くできず餓死してしまいました、ですからそう簡単には膝は壊れないのです。そんな膝ですが構造的には非常に複雑、緻密にできています。ですからそんな膝関節が痛み出した際にはそれを重く受け止め病院に任せっきりでいいという考え方は改めなくてはなりません。