「温泉」は膝痛(変形性膝関節症)に効くか?

温泉は血流を良くするため関節痛全般に効くのは確か

温泉は血流を良くし体内毒素の排出を促すため関節痛全般に効くのは確かです。ですが膝痛に関して言えば膝痛は血流や体内毒素とは実際は異なり身体の構造的歪みが影響するため直接的な解決までには至らないというのが正直なところです。ですが体内毒素や疲労物質も歪みには間接的に影響を与えるため効果は確実にあります。

温泉は普通のお湯とは違う

温泉は普通のお風呂のお湯とは違います。お風呂のお湯に比べて身体の疲労物質を取り除いたり、関節の動きを良くしたり、血流を良くしたりとあらゆる効果効能があります。まだ科学的には証明されていない要素が温泉にはあります。完治を目指すのは危険ですが緩和が目的であれば是非お勧めします。

完治ではないという意味では湿布も基本的には同じ

湿布を張って膝痛は緩和するのか?という質問も受けますが基本的には対処療法の域を湿布もでません。炎症の熱を抑えることでより炎症解消のスピードを早め回復を早くするのは事実ですが膝痛は構造的な歪みが原因である以上炎症の熱を取り去るだけでは根本的には解消されません。

湿布は化学物質の力で痛みを抑え

湿布は化学物質の力で痛みを抑える力があります。薬は口から入れるだけではありません、皮膚を通じて薬を注入することも出来ます。湿布=副作用無し、みたいな軽い気持ちでは膝痛を長引かせます。湿布は湿布で皮膚から投入する薬です。

身体の構造的に歪みをとるために様々なアイデアを試すことは重要

膝痛は身体の構造的歪みが原因ですからその歪みを取り除くためにあらゆるアイデアを試すことは重要です。逆に言えば歪みを解決しないで直に膝痛を解消しようとしても全て無駄に終わります。捻ったりといった事故による膝痛以外は基本的には構造的歪みを取り去る以外に効果はありません。

まとめ

温泉は確実に変形性膝関節症には有効です。温泉の熱は普通のお風呂とは異なりかなり深いレベルで身体を温めることが出来るからです。筋肉の状態も良くなり膝関節の状態も良くなります。ただしこれには限界があります、それは硬直し過ぎた筋肉や癒着、痩せ細って全く力が入らない筋肉を復活させるほどの効果はないということです。ですから温泉に入っても改善しない膝痛は直接筋肉の異常を解消するほかありません。当院では筋肉の異常部位に対し「揉む、叩く、捻る」の刺激を入れ続け膝関節の変形が解消するまでこれを行います。そうすることで膝関節の変形が解消され関節内の軟骨の磨耗も改善され痛みが軽減されていきます。関節軟骨の摩擦による磨耗粉が無くなり痛み物質サイトカインの発生を防ぎます。

最後に

温泉と変形性膝関節症の関係を考える前に、世界では変形性膝関節症は運動療法で治すのが常識であることをご存知でしょうか?日本を除く先進国では運動で変形性膝関節症を治すのです、これが世界の常識です。日本だけです、湿布を張って、水抜きをして、鎮痛剤を飲んでなどやっているのは。温泉は確かに膝痛、変形性膝関節症に有効です。ですがやはり筋肉のバランスを変えない限りは根治はないことを肝に銘じてください。

追記 

温泉で変形性膝関節症が一時的に緩和するのは確かです。温泉は普通のお湯とは違い身体の深い部分にまで温めることができるので筋肉が深いレベルで柔らかくなります。結果膝の痛みは緩和しやすくなります。この事実から学べる点は多くあります、それは筋肉を深いレベルで柔らかくすることが出来れば膝痛は緩和するということです。実は温泉のようにお湯に浸かると水圧が全身に加わりマッサージ効果を生みます。マッサージと温水のダブル効果で膝痛が緩和されているのです。身体全体を深いレベルで弛ますことが出来れば変形性膝関節症は確実に緩和していきます。