「水中歩行は膝に良い」という誤解

水中歩行では身体の筋バランスは正しくならない

プールで泳ぐことを以前このブログでも奨励したのは、プールの水圧にマッサージ効果があること、泳ぐことで体幹が鍛えられ脚の負担が減るという大きなメリットがあるからです。ですが水中歩行となりますとこれは様子が異なってきます。先ず膝が痛い方は「歩く」という動作自体が膝に負担をかけます、この点については陸上であろうと水中であろうと違いはありません。勿論水中であれば浮力で重力の影響を受けにくいので膝の負担が減ることは事実ですが全く負担が無くなるわけではないので私は水中歩行をお勧めすることありません。あくまでプールで泳ぐことのみを水中ではお勧めしています。

完全に膝痛(変形性膝関節症)が完治していれば水中歩行は膝にとって非常に優しいリハビリになる

完全に膝痛が完治している場合に限り、水中歩行はお勧めできます。なぜならば膝が治った状態であれば運動は筋力強化になりますから問題ないからです。その上で水中歩行であればより膝に優しい運動になるのでお勧めできます。プールで泳いだり歩いたりすれば身体の筋肉も解れなおかつ筋力も付くという最高の場所です。

 

身体の筋肉バランスが膝を悪くするわけだからどのような場所でも歩けば再発する

膝を痛めた方が頻繁に口にする質問は「山歩きは膝に良いのか?」「プールで歩けば良いのでは?」「運動靴で歩けば良いのでは?」など歩くことで膝を良くする方法はないかという質問です。これは全く膝痛のことを理解していない質問でして膝は脚の筋肉の内外バランスを悪くして起こっています。ですから歩けば歩くほどに内外バランスはさらに悪くなり膝痛は悪化します。脚の内外バランスを正しくする運動以外は膝痛をさらに悪化させることを覚えておかなくてはなりません。

まとめ

水中歩行や水中ウォーキングは身体に良いというのは世間の声です。ですが変形性膝関節症の方に限ってはこれは万能ではありません。特に水中歩行中に脚を踏ん張る動作をする際に太腿前に力が入ってしまう方は逆に膝痛を進行させてしまう可能性があります。変形性膝関節症の方は足の筋肉の筋バランスが既におかしな状態にありその状態で普通にトレーニングしてもその筋バランスの悪さを加速してしまうだけなのです。当院では筋バランスの悪さを直接施術で解消していきます、筋肉が異常な状態のとき筋肉は強張り、硬直し、癒着しています。この状態の筋肉を施術で一つ一つ正常な緊張状態に変えていきます。筋肉の状態が正常になっていくことで膝関節の形状も整い関節内の軟骨や半月板の損傷を食い止めます。

最後に 

[「水中歩行は膝に良い」という誤解]というテーマで今回はブログを製作しました。水中歩行は膝に良いという話の前に水中歩行は身体に良いのは間違いありません。水圧がかかった中でのウォーキングはそれだけでトレーニング効果が高く基礎体力はつきますし筋力も付きます、ですから全般的に水中ウォーキングは身体に良いのです。ですが膝痛、変形性膝関節症の方に関していえばそうシンプルではなくやはり膝に負担がかかるエクササイズは避ける必要があるのです。膝に一切負担がない方法を駆使して確実に膝痛を解消しなくてはなりません。