「水を抜かないと、大腿四頭筋が痩せてくるという理論」に反論

変形性膝関節症において大腿四頭筋が痩せるのは問題がない

水を抜かないと膝関節の動きが制限される、制限されると太腿前部の大腿四頭筋が痩せてくるから問題になるという理論を提唱する整形外科の先生がいますが私はこの意見には反対です。そもそもなぜ水が溜まったのか?それはこの大腿四頭筋が筋肥大を起こしバランスを崩し膝関節の関節軟骨が磨耗して水が溜まっています。太もも前の筋肉の硬直こそが水を溜める原因なのです。だからこそ水が溜まってこの筋肉が痩せ細るのは問題にはならないのです。身体の正しい反応です。


大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、下肢の筋肉のうち、大腿骨に繋がる筋肉である大腿筋のうち、大腿骨を挟み四方に存在する筋肉の総称である。全身の筋肉の中で、最も強くて大きい筋肉である。作用は膝関節の伸展である。
大腿四頭筋には大腿直筋外側広筋内側広筋中間広筋が含まれる。

筋肉が落ちるから問題という理論はあまりに安易過ぎる

大切なことはどの筋肉が落ちるかであって筋肉はどれでも重要という考え方は安易過ぎます。私から言わせてば先ず一部の筋肉が極度に強張りそれによって一部の筋肉が脆弱になり膝関節の関節軟骨が磨耗していますから、強張った筋肉は痩せた方がいいのです。全ての筋肉が痩せ落ちてしまうのは問題ですが強張った筋肉が落ちるのはむしろ好都合です。

大腿四頭筋が痩せるというよりも強張りが無くなる

大腿四頭筋の強張りが無くなるのは素晴らしいことで、水が溜まることで自然とそうなるのは奇跡的な身体の修復システムだと思います。この奇跡的修復システムを問題視する整形外科の医師は何をいったい見ているのか疑問に思います。

まとめ

そもそもなぜ水が溜まるのか?膝関節が変形し関節内の軟骨が磨耗しているからです。磨耗して発生した磨耗粉が炎症を促しているから関節液が溜まっているのです。ではなぜ膝関節が変形しているのか?それは大腿四頭筋を始めとする筋肉が異常な状態になっているからです。重要なことはこの異常な状態(過度な緊張、硬直、痩せ細り)を解消し膝関節の圧迫を取り除くことです。これが出来れば関節内の半月板や軟骨の磨耗もなくなり直ぐに水は引きます。水が溜まると大腿四頭筋が痩せてくるから問題という理論は意味がないと思うのはこのような理由からです。水を抜くから解決することはなく筋肉の異常を解消しない限りこの問題は解決しません。

「水」とは関節液のこと
よくいわれる「水が溜まる」とは関節液や滑液とも呼ばれる体液が関節内外で過剰に分泌されて溜まったもののことで、これは炎症を起こした部位を防ごうとヒトの生体が行なう防御反応の1つであり、それ自身は症状ではあっても病気ではない。もともと適正量は関節包内にあって潤滑の助けとなっている。
関節包の後方に穴が開いて関節液が膝裏に溜まったものを膝窩嚢腫(ベーカー嚢腫)と呼ぶ。関節包に穴が開かなくても、過剰な関節液が関節包を膨らませて関節前方に腫れるものが関節周囲炎や関節関節包炎と呼ばれるものになる。
日本では「水を抜くと癖になるので良くない」と言う患者もいるが、迷信か思い込みであり、関節液の過度の滞留は患者の痛みとなっても体の自然治癒を助けることにはならず、注射前に十分に患部の殺菌処置を行なう必要があるが、注射器で何度も「水」を抜いても「癖になる」訳ではなく、抜く抜かないに関わらず炎症が続けば「水」は溜まり続ける。

wikipedia

最後に

「水を抜かないと、大腿四頭筋が痩せてくるという理論に反論」というテーマで今回はブログを製作しました。水を抜かないと大腿四頭筋が痩せるというのは事実としてはあるかもしれません。ですがこれを問題視している時点で論点が狂っています。大腿四頭筋は多くの場合は緊張し肥大化しこれが変形性膝関節症の温床になっているケースが多々ありこの筋肉の放置こそが私に言わせれば大問題なわけです。にもかかわらずそこには触れずこの筋肉が痩せ細ることにフォーカスしている時点で論点がズレているのです。もしも医師から「水を抜かないと、大腿四頭筋が痩せてくる」という説明を受けたならば是非この理論を提唱してみて下さい。