変形性膝関節症の方が歩く際に「横揺れ」するのはなぜか?!

側方動揺性について

変形性膝関節症の方で歩く際に横揺れする方が多くいます。これは膝のクッション機能の半月板が割れて本来横揺れを防ぐための側副靭帯に当たり横揺れが起きてしまっている状態から起こります。横揺れ防止機能が壊れた半月板によって阻害されてしまっているわけです。自分自身が横揺れしているなと感じたら膝痛に注意です。


半月板(はんげつばん、Meniscus)は、ヒトの関節の間にあってクッションとなり、膝の円滑な運動を助ける働きをする軟骨組織である。
膝関節の左右に半円形ずつ1対の三日月状の板が合わせて円環状に位置しており、それぞれ「外側半月板」と「内側半月板」と呼ばれる。これら2つの半月板の間を「前十字靱帯」(ぜんじゅうじじんたい)と「後十字靱帯」が分断して、上の大腿骨(だいたいこつ)と下の脛骨(けいこつ)とをつないでいる。半月板の上面は大腿骨の(関節軟骨面の)球状の面にほぼ沿っており、下面は脛骨の(軟骨面の)平らな形状に沿っているため、周囲は厚く関節内側が薄くなっている。
2枚の半月板は左右で形が異なり、体の内側の方が大きく外側は小さい。膝の屈伸に応じて半月板も動き、内側半月板が6mm程度、外側半月板は12mm程度前後に移動する。周囲が関節包に繋がっており周囲側の分厚い部分3分の1弱は完全な軟骨組織でなく、そこから入った血管も部分的に走っているが、関節内側の半月板が薄くなっている部分には血管がない。この部分は同じく血管がない関節軟骨と同様に、栄養は関節液より得ているが、自己治癒能力はほとんど無く、過度な加重などによる断裂時には自然に再生することは望めない[1]
半月板はスポーツ選手が傷めることが多く、病傷名は半月板損傷と称す

wikipedia

もう一つの原因が外側重心になっているということ

変形性膝関節症の方々にはもう一つ重要な問題がありましてそれが中心軸が欠落し外側、両サイドに重心が移動、左右の二軸で歩いてしまっているという現実です。中心軸がない代わりに左右に両軸を形成しそこで立っています。ゆえに脚の外側に無駄な力がかかるからこそ振り子のように左右に揺れてしまうのです。これが何が問題かと言えば脚の内側ではなく外側に力が入ることで脚が歪み、膝も歪み最終的に関節軟骨が磨耗し痛みが発生するという点です。

外側の無駄な力を削ぎ落とすのみ

変形性膝関節症の側方動揺性が全く怖くないのは原因の元を壊せばいいからです。何もメンテナンスしない身体が時間のギャップこそあれ必ずこの状態にたどり着きます。何もメンテナンスしないからこの状態になるのであってメンテナンスすれば状態はいつでも回避できるのです。外側に強張ってしまった筋緊張がありますからそれを時間をかけて削ぎ落とすのみです。外側の無駄な筋緊張が抜ければ内側に再び力が戻ってきます。

まとめ

横揺れするレベルまできますと変形性膝関節症について真剣に学ばなければなりません。放置すれば治る、安静にすれば治るということは絶対になく何かしらの対応をしなくてはなりません。半月板や軟骨の破片が側副靭帯に触れて歩き方が変わってしまってきています。当院では変形性関節症を作り出した主原因である筋肉の異常を先ずは解消していきます。筋肉の異常とは過度な緊張、過度な弛緩、過度な硬直、過度な癒着などです。これらの異常を施術で取り除くことで膝関節の歪み、変形を解消、関節内の半月板、軟骨の磨耗を防ぎます。それにより側副靭帯のトラブルも解消していきます。結果である側副靭帯と半月板の接触にフォーカスするのではなくなぜ半月板や軟骨が磨耗して破片が生まれたかに迫ります。そうすることで根本的な解決を図ります。

最後に

「変形性膝関節症の方が歩く際に横揺れするのはなぜか?!」をテーマに今回はブログを製作しました。変形性膝関節症と横揺れの関係を知っていた方は少ないと思います。日本を除く先進国では変形性膝関節症の治療は運動療法で行います、日本で運動療法といえばなんとなくの運動になってしまいますがアメリカでは運動療法で治すのです。世界の常識では変形性膝関節症は筋肉を使って治すのです。この事実をしっかりと受け止めて膝痛と向き合って頂ければと思います。